先月、子どもと一緒に「ドラえもん」の映画を見に行きました。最後に主題歌を聞きました。星野源さんが作詞作曲して歌う「ドラえもん」の中にこういう歌詞がありました。
「ここにおいでよ 一緒に冒険しよう 何者でもなくても 世界を救おう」
このフレーズに心が震えました。つばめ塾がやっていることがまさにこれだからです。
つばめ塾のボランティア講師の中で教員免許を持っている方は3分の1程度しかいないのです。私はそれでいいと思っています。人を育てることは、資格保有者の専売特許ではないからです。普通の大学生が、主婦が、会社員が、子どものために時間を、能力を提供しているのです。そして、一人では厳しい都立高受験に、「一緒に挑戦しよう」と呼び掛けているのです。
つばめ塾では、卒業する時に「卒業文集」を制作しています。ある年の文集に印象的な一文がありました。その子は、にぎやかで、勉強ができないタイプでしたが、文集にこう書いてありました。
「こんなにうるさくて、元気な私を嫌な顔一つしないで、話を聞いてくれました。進路の相談にものって下さり、自分が本当にやりたいことを見つけることができ、本当に感謝しています。」
この子の担当の先生が特殊な力を持っていたわけではありません。ただ、「勉強を通して、生徒に希望を持ってもらいたい」という情熱をお持ちの先生でした。
また、ある生徒は比較的おとなしい子でした。その子の文集には、「苦手だった科目にも積極的に取り組めるようになりました。また、色んな物事にも挑戦できるようになりました。自ら行動できるようになりました。」と書いてありました。
つばめ塾は、何者でもない人が力を合わせて人生の冒険の船出をサポートするところです。これからも色んな人の「善意」を集めて、「世界を救って」いきたいと思っております。