●さらに似ている自分の親、祖父母、ご先祖さま
私達の体はDNAという設計図から作られますが、それは1つだけではなく、お父さんから1つ、お母さんから1つ、遺伝しています。これは、万が一、お父さんの設計図の一部にミス(DNAの並び方が人と違う)があって正常な機能を持つタンパク質が作られずに病気になったりしないように、お母さんの設計図が保険となっています。
したがって、私達の体の設計図は、半分お父さん、半分お母さんのものとなっています。他人でもDNAの並び方は99.9%同じなのですから、自分と親の設計図がいかに似ているかが分かると思います。
また、祖父母やその先のご先祖さまのDNAに至るまで、自分とかなり似ていることになります。そう考えると、同じ家系の人たちは、ほぼ同様のDNAをもち、そこから作り出されるタンパク質も同様となり、人としての素材は、かなり似ていると言えます。
ですから、「うちの家系はみんな血圧が高くてね」とか、「私の指の形、おばあちゃんにそっくり!」とか、「おまえは俺に似て頑固だな」などと病気のなりやすさ、体型、性格がその家系でとても似ているという話はよく聞きますし、DNAが遺伝することを考えれば納得もいきます。
しかし時に、自分の親や祖父母、あるいは会ったことのないご先祖さまと似たような体験や生き方までしていることに驚くことがあるのではないでしょうか。ここまで来ると不思議なような気もしますが、古くからこのようなことは「ご先祖さまが功徳を積んだんだね」とか「先祖の因縁だね」といった形で解釈されることから、どうも私達の体の設計図であるDNAは、その人の体質や性格だけでなく、功徳や因縁というものも引き継いでいるのかもしれません。
(立正佼成会仙台教会ホームページ http://co-creation-net.org/myself/1587/ より引用)