社会に出て?十年。ずっとマーケティングの仕事に従事してきました。マーケティングの仕事とは、簡単に言うと、商品やサービスを知ってもらって、買ってもらうための仕掛けを色々とつくる仕事です。およそ、ほとけさまの教えとは遠いところで生きてきたって感じです。
でも、そこで働く人も、商品を売り込むお客様もみんな人間だから、喜怒哀楽を繰り返す人生の中で精一杯生きているのではないでしょうか。きっとそこにほとけさまの教えを活かすところがあるんじゃないかと思うのです。だから、ほとけさまの教えを通してお仕事を考えてみたいと思います。
で、今回のテーマですが、最近話題の「働き方改革」。勤勉な日本人は、どうも働きすぎる傾向があるようで、それが問題になっています。私が働く業界と近い広告業界で、若い女性が慢性的な長時間労働が引き金となって自殺しました。これが労災と認定され、その会社の労働実態が暴かれてしまったのです。
連合(日本労働組合総連合会)によると、実は日本の労働者、20年前とほとんど働く時間が変わらないのだそうです。むしろ有給休暇の消化率は低下しているとか…
企業は業務の効率化のためにコンピュータシステムを導入し、そこに莫大な投資をしているにもかかわらず、なぜ労働時間は減らないのか?
様々な要因はあると思いますが、大きな要因の一つはそこにいる人たちが、その環境に慣れてしまっていること。そのままでいる方がラクだからです。人の命を蝕むような労働環境にいながら、そこから抜け出そうとしない人が多いのは、自らを変えて行くことを恐れる人が多いからだと思います。事実自分も、長時間労働をよしとしていることに気づきました。その方が居心地がいいからです。
ほとけさまは言います「一切は燃えている。煩悩の炎によって…」と。そして、「燃えている火宅から解放されよ」と教えてくれています。私にとっては居心地がいいと思っている家。実はそこは燃えていて、すぐそこに火が迫っているのに気がついていない、というのが人間のありがちな姿です。
実は今の日本人の働き方を続けて行くと、もっともっと不幸な人たちが増えていくのかもしれません。だから今、燃えている家に安住していることに気づき、そこから抜け出すために自分自身を変えて行かなければならないのだと思います。
えっ、どうやってって?
それはこれからご一緒に考えていきましょう(^^)